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漢方とは中国から伝来した医術や薬術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬(治療薬)である。
漢方薬専門薬局経営薬剤師の漢方相談業務上の様々な本音を語るブログです。
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漢方専門医

性別 : 女性
年齢 : 30歳~39歳
簡単なご住所 : 関西地方
御意見や御質問をどうぞ : 初めてメールいたします。長文になり、まことに申し訳ありません。
 先日、婦人科で子宮筋腫と診断されました。その後、子宮筋腫を数多く手がけた専門医にかかり、筋腫が複数できており、うち二つは6センチ級の大きいものだが、現在は月経過多などの日常生活に差し支える症状がないので、半年に一度、検査をしながらの様子見でもいいし、ただ、小さい筋腫だが妊娠に差し支えがある位置のものがあるので、妊娠を強く望むなら手術を勧める、ということでした。

 その診断自体に不満はなく、手術の方向で考えてはいるのですが、手術を回避する方法をとるよう勧める友人・知人が複数おり、その方法の一つが、いわゆる「冷えとり」…靴下の重ね履きと半身浴…です。「冷えとりで『毒出し』をすれば、筋腫は消える」というものです。
 とりあえず靴下重ね履きと半身浴はしていますが、東洋医学の本を読むと、体質にもいろいろあるとのことで、たしかに、貴ブログにもあるように、画一的に、それがいいことなのかどうか、疑問を抱かないでもありません。

 また、鍼灸関係のウェブサイトを拝見していると、「鍼で子宮筋腫が小さくなった、消失した」としている鍼灸院もあれば、わたしが電話で問い合わせた神戸の鍼灸師さんは、「鍼で子宮筋腫は小さくできません。できるのは、子宮筋腫によって引き起こされる不快な症状を軽減することです」と、おっしゃっていました。

 そこでお尋ねしたいのですが、「中医」は、子宮筋腫に対して、効果があるのでしょうか?
 ・・・・・・病院は「東洋医学科」を設けており、そこで、そのことについて尋ねようと、来週、診察を受けることを考えていますが、貴ブログを拝読すると、「漢方医」と看板を掲げている方でも、よりよい診断ができるとは限らないようで、それも意味があることなのか、迷い始めています。

 長文・乱筆になり、申し訳ありません。
 要は、大きくなってしまった子宮筋腫で、公立病院の東洋医学科を受診することが有用かどうか、ご感想をお聞かせいただけたら…ということです。
 どうぞよろしくお願いいたします。


お返事メール:子宮筋腫に対してその人の体質に的確に応じた漢方処方を配合したり組み合わせたりすれば、有効であることは間違いありません。

 別のブログ 漢方と漢方薬の質疑応答集 にも東海地区の内科医の先生との中医学問答中に何度か記載がありますので、ブログに設置されている検索窓を利用され「子宮筋腫」と打ち込んで検索されれば、4~5つの記事が検出されることと思います。是非、参考になさって下さい。

 ところで、診断された医師のアドバイスで

>小さい筋腫だが妊娠に差し支えがある位置のものがあるので、妊娠を強く望むなら手術を勧める、

 とあるようですが、妊娠の問題があるのなら、診断された医師の勧めにしたがうべきだと思います。漢方薬による治療では不確定要素(不確実性)が付き纏うからです。

 なお、この温暖化が顕著で食料事情が豊かな時代に温め療法を行っておられますが、

却って他の病気になるかもしれない健康法

警告:無謀な温め療法!

 上記にもありますように、その療法こそマユツバかもしれません?!

 なお、お近くの東洋医学科に行かれることは歴史のあるところですので、そこでも診断を仰ぐことは決して無駄ではないと思います。

 以上、取り急ぎお返事まで。


折り返し頂いたメール:さっそくにお返事、どうもありがとうございました。

> ところで、診断された医師のアドバイスで
>
>> 小さい筋腫だが妊娠に差し支えがある位置のものがあるので、
>> 妊娠を強く望むなら手術を勧める、
>
> とあるようですが、妊娠の問題があるのなら、診断された医師の勧め
> にしたがうべきだと思います。漢方薬による治療では不確定要素(不確実性)
> が付き纏うからです。

はい。
 私も、どちらかといえば、手術の方向で考えてはいるのですが、ただ、器官ごとにしか診断・治療できない現代医学に対して、不安もあります。
 筋腫だけをとる手術の場合、再発の可能性が常にあり、そういうことを考えて、筋腫の大きくなりにくい体づくりについて、中医にはどのような診療ができるのか、知りたいと思っています。

> なお、この温暖化が顕著で食料事情が豊かな時代に温め療法を行っておられますが、
>
> http://kanpo.wablog.com/88.html
>
> http://www.yakugaku.info/
>
> 上記にもありますように、その療法こそマユツバかもしれません?!

 「冷え」が万病の元だというわけですから、一旦、そう信じてしまうと、やめるのに勇気が要るわけです(「今以上に筋腫が大きくなったらどうしよう」と…)。

 症状がよくならなければ、やり方が悪い、よくなれば「冷えとり」の
おかげ、ということで、どっちに転んでも、「冷えとり」及び、その信奉者の権威は揺らがないというわけで…。

> なお、お近くの東洋医学科に行かれることは歴史のあるところですので、
> そこでも診断を仰ぐことは決して無駄ではないと思います。

 どうもありがとうございました。
 助かりました。
投稿者 薬剤師 2007年9月1日 16:46
性別 : 女性
年齢 : 20歳~29歳
御職業 : 学生
簡単なご住所 : 関東地方
具体的な御職業 : 看護大学生
御意見や御質問をどうぞ : 1年前より一人暮らしを始め秋口より痒みが増しいわゆるアトピー症状がでてます。
 乾燥しいらいらすると痒みが増してきます。
 近くで漢方専門の病院か薬局を教えていただきたいのですが


お返事メール: 初期のアトピー性皮膚炎では、敢えて漢方治療を求めなくても、一般西洋医学治療で十分に緩解できるものです。きっとステロイドの使用を恐れられているのでしょうが、正しいスキンケアとステロイド軟膏の正しい使用方法を心得られた皮膚科に受診されれば、案外、即効的に緩解できるものです。

アトピーとステロイド

ピントの合った的確な漢方薬を処方してもらうためには、意外に相当な熟練が要るものですので、即効性が望めるとは限りません。

 当方には様々なレベルのアトピー性皮膚炎の方が遠近様々なところからやって来られていますが、一般西洋医学治療のみならず、地元の漢方専門医や漢方薬局でも治療に失敗し、却って悪化してしまったためにやって来れれるケースがとても多く見られます。
 それらを分析してみますと、まず西洋医学治療では、正しいスキンケアとステロイド軟膏の使用方法の指導が皆無である。
 漢方治療では最近遭遇した例でも、たとえば消風散を主体にした配合で、却って悪化しているにも関わらず、医師が頑固に消風散製剤にこだわりすぎるために、ますます悪化してしまった例など。

 しかしながら、最初に受診された西洋医学治療において、上記でもリンクした
http://murata-kanpo.ftw.jp/u48283.html

 ここにあるように金沢大学医学部の皮膚科、竹原和彦教授の指導されるような正しい指導が行われる限りは、西洋医学治療によって副作用なしに十分緩解できるはずのものなのです。
 漢方治療に関しても、西洋医学治療と同様、運が悪いと却って悪化する場合もあり得るので、相当に熟練した専門家でないと危険です。一時悪化することがあっても臨機応変に対処してくれる融通性のある専門家でないと、他の疾患に比べても遙かにデリケートなアトピー性皮膚炎においては、専門家のみならず患者さんの方にも臨機応変の柔軟性を必要とします。

 ともあれ、まずは信頼の置けそうな西洋医学の皮膚科に受診されることをお奨めします。
 以上、貴女の意に沿わないお返事かと存じますが・・・以上、お返事まで。
             頓首

漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱 拝


【編集後記】 もしも不運にも西洋医学治療でコントロール不能に陥り、ステロイドの乱用という罠に陥りかけた場合は、ステロイド地獄の泥沼にはまり込む前に漢方治療を求めた方が無難であろう。
 しかしながら、上記の金沢大学の竹原和彦教授らが指導される正しいスキンケアと正しいステロイド軟膏の使用方法を行えば、多くの場合、ステロイド地獄に陥ることなく、十分緩解できる可能性も高いはずである。
 但し、現実的な問題を言えば、そのような正しい指導が行われていない場合が多いのも事実で、そのために近年、西洋医学治療を断念して漢方薬を求めて来局される人が増加する一方である。既に保険漢方の投与も長期間受けた末に、ますます悪化したり、あるいは改善されないまま自費の漢方を求めて来局される人達が驚くほど増えているのが現実である。
 そこまでになると皆さん覚悟が出来ているだけに、腰の据わった漢方相談が行えて、比較的スムーズに緩解して行くケースが多いという現実がある。

参考サイト:漢方薬でアトピー性皮膚炎が治る漢方と漢方薬相談
      漢方と漢方薬によるアトピー性皮膚炎研究変遷史
投稿者 薬剤師 2007年5月9日 12:38
性別 : 男性
年齢 : 20歳~29歳
御意見や御質問をどうぞ : 蕁麻疹で検索をしておりましたところ、ここのブロブを見つけ拝見させて頂いておりました。
 友人が蕁麻疹で苦しんでおりますので、伺ってみてはどうかと思いましたが、そちらの住所等が分かりませんでしたので、問い合わせをさせて頂きました。是非お教え頂ければと思います。よろしくお願い致します。


お返事メール:拝復

 当方は本州の端で遠すぎますので、お近くで漢方専門の病院か、漢方薬局をお訪ね下さい。
 そちら●●には、日本漢方が主体とはいえ、×××××など有名な漢方専門の病院もありますので、そちらに行かれてみては如何でしょうか?
(そこなら絶対にいいと保障できるわけではありませんが・・・・)

以上、簡単ながらお返事まで。
                         頓首

「漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱」の薬剤師 
投稿者 薬剤師 2006年8月22日 12:27
ある遠方の常連さんが、ある急性疾患にかかったの。

常時服用中の漢方薬は、来れない時には、いつもクロネコの宅急便で送ってあげていた。

今回は、それも間に合わないくらい急だが、保険漢方でも充分に対処できそうだから、近くの漢方専門医があるというので、そこでよく診断してもらって、適切な漢方薬を出してもらうように伝えておいた。

ただし、こちらから漢方処方を指名しないように。
漢方専門医に、患者のほうから指名しては、失礼だから。
もしも、大間違いの方剤がでるようなら、そのときは、止むを得ないから、方剤を指名するように伝えておいた。

後ほどの報告では、適切な漢方処方が出されていて、ひと安心、と思っていたら、患者さんの報告によると、一切漢方的な診断は無く、日本漢方特有の「腹診」すらなかった。

脈はおろか、舌、つまり舌診すらなかってビックリした、との報告である。

熱心に検討したのは「検査票」だけで、こちらの顔もあまり見なかったと、漢方通の患者さんは大いに不満を述べられた。

当方は、思わず、

「保険漢方って、そのレベルなんですよ」

と、言ってはいけない、本当のことを失言してしまった。
投稿者 薬剤師 2005年10月10日 01:11
テレビを見る暇もない毎日だから、詳しくは知らないが、所属している漢方関係の団体?からの投稿メールを見ての感想である。

大手の医療用漢方製造メーカーさんが、TVや新聞で、漢方のイメージチェンジ運動をされているとか?!

「漢方薬は医者に処方されることが正しい・・・これからの漢方、それは医療用のクスリです」

といった宣伝文句だそうだが、理想としては、まことに正しいし、ご尤もだと同感するものである。

しかしながら、現実は、医師の漢方で、信頼のおける造詣の深い先生方が、どれだけいらっしゃるというのだろうか?

小生の薬局では、患者さん達が、病院で漢方薬をだされたが、一向に効果がない。
病院でも漢方を出すくらいなら、専門家のところへ行くべきだ、と決心して参りました、とおっしゃって、来局される方が、後を絶たない。

もらっていた漢方処方を見ると、漢方専門医となられている先生方でも、本当に専門医さんですか、とお伺いしたいような方剤が出されているので、いつも驚いている。

日本全国には、漢方に造詣の深い医師の先生方がたくさんいらっしゃることは、漢方や中医学の専門雑誌・書籍類で、よく知っている。

ところが、地方都市になると、なかなかそういう先生方がおられるとは思えない。

正直言って、とんでもない方剤を出されているのを目撃することばかりが多く、日本の医療を担う先生方の漢方レベルの底上げが望まれるばかりである。

当方とて、身内に医師が多いので、あまり批判的なことは言いたくはないが、医療用漢方メーカーさんの勧める方剤を単に使用してるだけだ、という医師も多いと聞いている。

実際に身内の医師も、勤務先の病院で、顔を合わせるたびに、補中益気湯を使用するように、勧められているという。

「補中益気湯もう一本運動」でもあるんだろうね、きっと、と笑っていた。

第一、医療用漢方の医師に対するアドバイスが、ほとんど日本漢方というか、西洋医学化漢方というか、五行学説もなければ、弁証論治も無い世界だそうだ。

日本漢方特有の、パターン認識すら、あやしい、といわれる。

ナンなんだろう?
投稿者 薬剤師 2005年9月30日 21:02
少し遠方のおなじみの患者さん。

中年女性が、急性膀胱炎になった。

いつもなら、常備している猪苓湯製剤が見当たらない。

近くの医院に、「日本東洋医学会認定漢方専門医」を院内に掲示されているのを思い出し、駆け込んだ。

日頃から、補中益気湯系列や葛根湯系列の方剤がよく合っている方。

たまに起こす膀胱炎は、猪苓湯製剤と白花蛇舌草の併用で、すぐによくなることが通例であった。

しかしながら、漢方専門医を標榜される先生は、こともあろうに「竜胆瀉肝湯」と抗生物質を処方された。

後者はよいとして、問題は漢方処方である。

案の定、てきめん体力を失い、食欲不振と同時に、かえって体調を崩した。

無理をして我が薬局に直接やってこられ、いつもの猪苓湯製剤等を購入して帰えられ、直ぐに症状は軽快した。

検査の必要上、再度通院されたその患者さんは、ことの顛末を話したところ、ひどく腹を立てられ、漢方薬はもう出さないから、飲まないでよい、ときついお達し。

プライドが高過ぎるのか、患者さんの苦情もまともに受け入れないお医者様が、まだまだ多い。

漢方専門医とは、一体、どの程度の資格なのだろうか。

漢方薬の基本中の基本、シロウトでも知っている「猪苓湯」すら思い浮かばないのだろうか?

もっと、謙虚であって下されば、ここにこのようなことを書くつもりはなかったのだが・・・・・
投稿者 薬剤師 2005年9月18日 11:38