間違いだらけの漢方と漢方薬 

村田漢方薬局



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ヒゲジジイ
性別 男性
所在地 山口県
血液型 B型
山口県下関市の漢方薬専門・村田漢方堂薬局経営の薬剤師。平成20年現在で35年の漢方漬けの生活が続いて齢も58歳となってしまった。残りの人生もそれほど長いとは思えないので、そろそろ日本の漢方界へ遺言状を書いておくべきだと考えているっと、これプロフィールになってないかも!?
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漢方処方の指名客

    今朝も飛んでるムクドリ
    今朝も飛んでるムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ

 仕事始めに来られる予定の人が目白押し。常連さんたちの発送依頼も重なるかもしれない。ぶっ倒れなければよいがと恐れをなしている。

 混雑を避けて意外に閑散とした初日であればよいがと祈るばかりである(苦笑。

 それにしても、昨今は根気がない新人さんが多いので、事前のチェックは重要である。
 一定の効果が出かけると、通うのを面倒がって突然無音となる。
 
 一番神経を消耗する漢方相談がようやく実りかける頃にはこの調子である。「働き損の草臥れ儲け」という言葉通りの無駄骨が昨今目立つのである。

 ひどいのになると、貴殿のブログ漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記で読んだので、ネット上のお誘い販売サイトで漢方薬を購入した。ついては今後の方針をアドバイス願いたい、といういかにも図々しいメールが舞い込む始末。(いまだに第二類医薬品のお誘いネット通販をやっているのには恐れ入るっ!)

 専門家向けに書いた処方解説ブログのはずであるが、あまりに素人療法家たちの遠慮会釈のないメールが度重なるのでこのブログをすべて削除すべきかと思案している。

 根気が無く焦りが強い人では、ネットで調べた素人勉強による頓珍漢な処方指名が度重なる人がいる。
 当然このような五月蝿い連中で長続きした人は皆無である。

 それだけ勉強しているのなら遠路はるばるやって来られる必要もないだろう。実に馬鹿げた連中がいるものだっ。

 徹底的にチェックしているつもりでも、どうしても網の目から漏れ出るので更なるチェックが必要である。
 こちらはスタッフが少ないのだから、根気のない人達にまでお付き合いするつもりはない。

 命に関わる疾患でもない人達に限って、騒々しくウルサイのである。

 不思議なことに同業者(薬剤師など)が患者さんとして漢方相談にみえるケースでは、まことに不思議なことに事前に処方指名される人は、過去を思い出す限りは皆無であった。

 つまり、一定の知識があればこそ、へんにこちらの思案に水を差す愚を冒さないということだろう。謙虚なのである。
 だから同業者の病気は漢方薬による治療効果が発揮しやすいのかもしれない。

    ヒヨドリも飛んでいる
    ヒヨドリも飛んでいる posted by (C)ヒゲジジイ
投稿者 薬剤師 2010年1月4日 23:00
 電話で早速二件の問い合わせがあったが、お断りした。指名買いの医薬品には責任が持てないからである。
 体質や病状も不明なまま、NHKの番組内で紹介していたからといって、安易に販売するわけには行かない。

 電話の問い合わせの問題については、すでに何度も述べた通りである。トラブルの元であるから、処方指名客にはたとえ嫌われても憎まれても販売しないに限る。
 熱証患者が誤って医師に投与されて激しい掻痒を生じた前例もある。弁証論治もないまま安易に販売してよいものとは限らない。

 テレビで漢方薬を安易に紹介するのは如何なものか?

 ただし、少なくとも防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)よりは遥かにマシな抑肝散ではあるが・・・実際に適応体質者に使用すれば、一定の効果があることは間違いなく、むしろ日本では抑肝散以上に、抑肝散加陳皮半夏の方が多く使用されて来たかもしれないが、いずれを使用するにしても必ず正確な弁証論治に基づいて使用されるべきである。

 程度の差はあれ、黄連解毒湯証と合併していることも多いので注意が必要だ。
投稿者 薬剤師 2008年9月5日 19:10
 いま流行のメタボリックシンドロームに効果的とされる有名な漢方処方が 防風通聖散(ボウフウツウショウサン)である。
 好き嫌いを言っては余りに学問的でなく低次元の話に堕するので、我ながら汗顔の至りであるが、嫌いなものは仕方が無い。
 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などは支離滅裂な配合であると手前勝手に断定して憚らないほど、図々しくも愚鈍というか頓馬というか、いささかボケ気味なロウジンである。

 古人の工夫になるこのような名方も、馬の耳に念仏、馬耳東風なのである。
 適応症の見分けは中々困難で、一歩誤ると麻黄や石膏あるいは川芎などのように一癖のある生薬の配合された方剤では、軽度の副作用が頻発してもやむを得まい。
 だからこのようなやや峻烈に近い方剤は、指名されても売らないに限る。

 漢方薬局として名に恥じないレベルは豊富に各種方剤を揃えているが、防風通聖散の製剤は久しく販売することがないので、かなり効果も劣化しているだろうから、そろそろ廃棄処分しなければなるまい(苦笑)。
投稿者 薬剤師 2007年11月28日 00:50
 最近、身内の消化器内科医も保険漢方の大建中湯をよく使用するとは聞いていたが、ここまできたか大建中湯、とうとうテレビでも宣伝するような事態らしく、指名客までやって来る始末。
 86歳の男性が、テレビで腸が悪いのには大建中湯が良いと言っていたのでと、代理の中年女性が処方の指名である。

 当方では代理での処方指名には応じられないので、そのご老人の主治医に相談すべきこと、大建中湯は保険漢方専門のT社が盛んに各病院に宣伝して回っているので、どこの病院でも置いている可能性が高いので、薬局で求めるよりもそのほうがベターだと説得して販売しなかった。
 お腹を強く温める漢方薬だから、本当に合っているかどうかは、専門的に診断してもらうべきこともアドパイスしたものの、そのような漢方の専門知識を一般の医師が心得ているとは限らないので大いに問題なしとしない。
●昨今、日本国内では漢方の原理・原則を無視した大建中湯の乱用が目立つ、第二の小柴胡湯事件が勃発しなければよいがと強い危惧の念を表明されるR先生。
東亜医学協会発行『漢方の臨床』誌1月号で「新年のことば」特集から抜粋引用)

 とあるように、実際のところ中焦陽虚で陰寒上逆する証候には極めて有用な方剤であるが、内外ともに熱証が主体の体質者が誤って服用すると、朝鮮人参や山椒や乾姜がタップリ配合された方剤であるから、温め過ぎるによる様々な不快症状が出兼ねないので注意が必要だ。

参考文献:痒くなる副作用が目立つ大建中湯エキス製剤の問題点
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/38103051.html

 
投稿者 薬剤師 2007年9月23日 23:13
漢方薬の処方名を指定して来られる方は、あとを絶たない。

ほとんどの場合、お断りである。

すでに服用中のものなのか?誰が配合を決めたのか?専門家と相談したのか?

などなど、このような質問を嫌がる方も多いが、シロウト療法だった場合には、問題が発生しやすいので、確かめざるを得ない。

本日あった例では、かなり遠方の所へ、写真まで送って相談したのだという。

それなら、どうしてそこで出してもらわないのだろう。

もしも合わない配合だったら、こちらが困る。

配合を見ると、よほどの名人か、あるいはドシロウトの両極端の、いずれかとしか思えない、寒薬主体の方剤と、温薬主体の方剤の2種類である。

しかも、傷寒論と金匱要略の方剤の構成を考えると、中医学的な弁証論治による配合とも思われない。

結局、

「そこまで熱心に相談されてアドバイスを受けたものなら、たとえ遠方でも、そちらさんで求めて下さい」

ということで、お引取り願った。

礼儀というものがありそうに思うのだが。

つまり、相談に乗って下さった相手の先生に対する礼儀こそ、真っ先に重視してしかるべきものではないのか?

また、その後の経過や、配合調整などのこともあるのに、今後のことをどう考えているのだろう。

こういう人たちに限って、効かなかったり、多少でも副作用的なものが生じれば、直接販売した当方に、強い苦情が舞い込んでくることは、目に見えている。

まったく理解に苦しむばかりだ。
投稿者 薬剤師 2005年9月12日 16:54